A.D.2100年の私

この授業は、10年、20年後といった近未来ではなく、思いきって100年後の未来を想像します。
遠い将来のぶんだけ、生徒は気楽に楽しく想像します。
マイナス思考ではなくプラス思考で考えるところがミソで
す。

平成12年7月14日実施     対象 中学3年生

説明1 今日の道徳はまず、プリントの問題をやってもらいます。
と言ってプリント1を配布する。全員に行き渡ったところで読む。

発問1 1901年(明治34)1月2,3日の報知新聞では、「20世紀の予言」と題した記事がありました。全部で23項目の予言があります。
     では、次の文はそれぞれ“何”を予言したものでしょうか?

 問題の1から6を教師が補足や現代語訳しながら読む。生徒にあまり考える時間を与えず、次々に進む。
指示1 1分間自由に出歩って友達と相談しましょう。

 約半数は隣や前後、斜めなどの生徒と相談している。残りの半数は仲のよい友達のところまで行って相談している。

 1分後に席に戻らせ、プリント2を配布する。
指示2 答えが下に書いてあります。合ってたら丸をつけましょう。
と言い、教師が答えを読む。その後、プリント2上部の「20世紀の予言」を読み上げていく。

 「この他にも予言があるので配ります」と言ってプリント3(新聞記事)を配布する。
 新聞記事を配布したら、1項目ずつ教師が読んでいく。その時、1項目読み終わるごとにその予言が当たったのかどうかを確認する。

指示3 予言がほとんど当たっていたら○、だいたい当たっていたら△、当たっていなかったら×を項目の左(数字の左)に書きましょう。
 書かせた後は○、△、×の人数分布を挙手で確認する。

 すぐに教師が正解(○、△、×のどれになるのか)を述べる。

 ここまでで約20分。

説明1 100年前の100年後の予測をみんなに考えてもらいました。
     次は今から100年後を考えてもらいます。
と言ってプリント4を配布する。


指示4 A.D.2100年。科学に進歩により、平均寿命は200歳を越えていました。
     A.D.2100年。みんなは115歳です。こんなモノがあり、こんな生活を送っているという予想を枠の中に書きましょう。
 指示4の生徒の考え(生徒の記入したプリントから抜粋。○は女、●は男)

○科学ははったつし、ドラえもんのようなロボットができ、どんなことでもできる。そのとき人間は月か火星に移住していて、地球はかんこう土地としての1つの場所になっている。

●家らか出ることはなくなり、家で仕事や運動ができるようになった。また、友達の家に行くときは、ワープゲートを使って移動する。

○家庭に1台は空中に浮く太陽の光をエネルギーとした車がある。「どこでもドア」が発明され、電話が不要となる。食事を作る機械があり、ボタン1つで好きなものを食べられる。人が自由 に空を飛べる。

○高層ビルが建ち並び、車が空中を走る(浮いている)。家に1台「お手伝いロボット」がいる。学校には当たり前のように冷暖房があり快適!! 普通に宇宙旅行(自家用ロケットで)。

●空中に家がある。文明が発達しすぎて自ら動く人が少なくなり、おお太りの人が増加してしまう。家自体が動く。人工的に季節が変えられるようになる。科学の発達で飛ぶ人が出てくる。 タイムマシーンが発明される。

○自分の声で電気をつけたり、指もん&目のオートロック扉。車が浮いている。メイドさんが3人いる。ワープ装置。パスポートがなくても外国に自由に出入り。火星に人が住んでいる。宇 宙に月1回旅行。

●家では、ほとんどが機械になり、ほしいものを言えば機械が勝手に動く。行きたいところへすぐ行ける。空を飛べるようになっている。おなかがすかないようになっている。

○行きたい時に、すぐに行けるものがあり、毎日のように旅行に行っています。

●空を飛べるような機械ができる。瞬時に好きな場所へ行ける。ものを大きくしたり小さくしたりできるようになる。地球上に住むすべての生き物と話しができる。食べたいものを思い浮か べただけで、道具によりその食べたいものが出てくる。死者がよみがえったりする機械発明。

○海外旅行のように宇宙旅行が誰でもできる。学校で北極に行く。

●世界のどこにでも一瞬で行けるようになり、今は太平洋の島で暮らしている。あさっては月に行ってくる。恐竜も自分で飼えるようになり、毎日楽しい生活を送っている。最近は和の家が 大人気。

●1家に1台ロケット。けいこうとうはなくなり天井があかるい。1人が1羽インコを持っていて、通訳してくれる。1人用の車ができ、その中で何でもできるようになる。

○年をとってもヨボヨボにならない。空が飛べる。どこにでも瞬時に行ける。ほかの星で暮らす人もいる。

○きかいものが多くなって、らくをして元気に生活を送っている。

○1家に1ぴきドラえもん。宇宙のどっかに暮らす人が出てくる。

●瞬間移動ができるようになって、自分で空を飛べるようになる。タイヤのない車がある。家にロボがいる。

●簡単に宇宙旅行ができ、いろんな星で人間が生活を送っています。私も地球以外の星で生活を送っています。タイムマシンもでき、いろんな時代へ行けます。宇宙人とも友達になりました。

○ゆかで調節できるエアコン。車はなんにもおさなくてドアが開いたらエンジンがかかる。食べ物が激安!! 自動販売機がなくなり、セルフサービスになる。

●世界のどこにでも行ける機械がある。空中にうける。学校がなくなる。1家に1コヘリコプターがある。

○ドラえもんが家庭に1人いる。自転車はこがなくても前に進む。手動のものがなくなる。あまり歩かないから、人の足は、すご
く細い。大学まで義務教育になる。

○べっそうを買って大金もちの生活。

●月に都市ができ、月にすんでいる。

●車は空を飛び、アメリカまで6分で行ける。動物はすがたを消し、残すはイヌが二百匹ていどだけ。機械と自由に会話できる。機械が動物のかわり。

●空を飛べる機械があり、仕事場への移動などは、空を飛んでいる。エネルギー波が打てる機械ができる。みんな不良になっている。相手の心が読める機械ができる。

●宇宙旅行ができる。車が宙をういている。動物としゃべれる。家事とかそうじとかやってくれるロボットがいる。

●人間は宙に浮くことができる。宇宙で暮らせる。車は空を走る。学校はなくなり、自宅で学習。森林は残る。

●自由に空をとべる。いきたい所にすぐいける。大きくなれたり小さくなれたりする。

●てんそうそうちがあり、動かなくても物をおくれるゆたかな生活をしている。1家に1台リムジン。

○車がはいきガスをださないで環境をまもる。リモコン1つでなにもかもができる。自分で空を飛ぶ。

●ロボット、サイボーグがうまれる。タイムマシンができる。ほかの星にも住めるようになる。

○ボタンをおしてすぐに、わくせいとか水星などにいけるきかい。

○1家に1台はドラえもんがいる。自動車は道路ではなく、空中を走るようになる。

 机間観察を行う。途中「科学者じゃないんだから夢を持とう」・「夢を描けない人は寂しいな」とつぶやく。
 2分後、4人の生徒が悩んでいて何も書いていない。
 5分後、何も書いてない生徒が1人に減る。
 7分後、何も書いていない生徒はいなくなり、約3分の2は書き終えて待っている状態になったので、次の指示を出す。

指示5 友達のところに行って語ってきましょう。
 今度はほとんどの生徒が動き出した。

 生徒のいろんな声が聞こえてきた。
 「俺も、それそれ」・「あぁ、映画とかではあるね」「200歳までは無理じゃない」など。
 友達の意見を聞いてひらめいたことがあるらしく、考えをまた書き出す生徒もいた。

 5分後、生徒たちはまだ語っていたが、席に戻させ次に進む。

指示6 今やったところの下を見ます。A.D.2085年、みんなは100歳。人生のちょうど半分です。平均寿命が200歳だと、何歳で仕事を辞めるのか、とかも考えて丸の中に簡単に予想を書きましょう。

 同じように、丸の中に未来から現在までの順序で、予想を書かていく。

指示7 授業の感想をプリント4の裏に書いてもらいます。書けた人からファイルにとじて提出して終わりです。

 早い生徒は1分後に提出する。遅い生徒でも3分後には提出した。

生徒の感想

 ここまでで約45分

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