百人一首

(その九)



恋すてふわが名はまだきた
ちにけり人しれずこそおも
ひそめしか  壬生忠見

契りきなかたみに袖をしぼ
りつつすゑの松山なみこさ
じとは     清原元輔



逢見ての後のこころにくら
ぶればむかしはものを思は
ざりけり  中納言敦忠

逢ふことのたえてしなくば
なかなかに人をも身をもう
らみざらまし 中納言朝忠



あはれともいふべき人はお
もほえで身のいたづらにな
りぬべきかな 謙 徳 公

由良のとをわたる舟人かぢ
をたえ行くへもしらぬ恋の
みちかな   曾根好忠



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