百人一首

(その十七)


玉のをよ絶えなばたえねな
がらへば忍ぶることのよわ
りもぞする 式子内親王

見せばやな雄島のあまの袖
だにも濡れにぞぬれし色は
かはらず 殷富門院大輔



幾りぎりすなくや霜夜のさ
むしろに衣かたしきひとり
かもねん 後京極摂政前
太政大臣

わが袖は汐干にみえぬ沖の
石の人こそしらねかわくま
もなし    二條院讃岐



世の中は常にもがもな渚こ
ぐあまの小舟のつな手かな
しも    鎌倉右大臣

みよし野の山の秋風さよふ
けてふる里さむく衣うつな
り     参議雅経



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