月の初めに想う |
若い人には最早、歴史上の出来事であり、何の日だか 知らない人も居ることだろう。 広島長崎に原爆投下、そして十五日の終戦。 いい歳をした私でさえ、広島長崎の被災の苦しみは 理屈で理解しているだけだが。 戦争の被害は日本中で受けており、数限りない人々が 数限りない種類の苦しみを乗り越えてこの半世紀以上 の歳月を過ごしてきた。 戦後生まれのしかも恵まれた政治家さん達がどれだけ 庶民の苦しみが分っているのか・・・ 先日、ひょんなことから可愛らしい下駄を買った。 何年も箪笥に眠っていた、いや、眠っていることを余儀な くされていた浴衣を普段着に作り変えた。 母が作ってくれていた浴衣だ。 その服を着てこの下駄を履き、玄関から郵便受けまでの間、 小さな花壇の花々に語りかけるひと時、私の心は充実する。 (H.22.8.1記) |