月の初めに想う |
宇野千代さんの「普段着の生きていく私」という文庫本を ずっと前に買ったのだが、もう一度読み返してみた。 彼女が八十八歳の頃、週一くらいで毎日新聞に掲載された エッセイ集のようだ。 米寿にしてあの筆力、流石だと思う。 彼女にはストレスなどというものは無かったらしい。 「何でもストレスを感じないように考えて生活をするのが 上手である」と書いてある。 現役の作家(当時)でもあり、その他にも和服の柄など を描いたり多忙な生活だったろう。 毎日の生活が充実していて、いつも何かを追っかけるような 気持ちでいると、ストレスを感じる暇がない。・・そうだ。 ははははは♪私のような暇な年寄りはどうしよう(笑) 「嘆いたって、考えたってどうにもならない事」を朝から晩 まで考えて、終には、自分の人生は一体何だったんだろう なんて、くだらない実に愚かしい気持ちに支配される。 これでは自分でストレスを作り出しているようなものだ。 「どうにもならない事」に心が振り回されていると、体力も 落ちる。体力が落ちると益々悲観的になり、身動きも出来なく なる。 母親の私がこんな風だと、息子達の心の負担にもなる。 息子達に負担を掛けるなんて、とんでもないことだ。 私は、先ず体力をつけることにした。 少しずつ、少しずつ、無理のない運動を始めた。 二男が指導してくれている。 まだ始めて間がないが、気の所為か、心が軽くなり、体も軽く なったような気がする。 「どうにもならない事」は、ありのまま受け入れるしかない。 (H.22.6.3記) |