来し方を想ふ |
大分県のある病院で調剤をしていたことがある。 眼科を除いて他の科は全部あったと思う。 白衣を来た人は何故か色っぽい。どうしてだろう。 看護婦さんがぱりっとした白衣に着替えると何故 か別人のように美しくなる。 調剤室にも当然医師も看護婦も出入りするし、休み 時間はリラックスして果物を食べたりお喋りもする。 夏蜜柑は酸っぱいので私は嫌いだと言ったら、 色白のまん丸な顔をした看護婦さんが、にっこり 笑ってこう言った。 「重曹を少しかけてごらん、酸っぱくないよ」 大きな夏蜜柑に重曹をひとつまみかけて、ぶじゅ ぶじゅ泡立ってるのを美味しそうに食べてみせた。 酸が中和するから酸っぱくなくなるわねぇ。 ナルホド・・・。 でもビタミンCは壊れないのかな〜。 このまんまるで色白の彼女の踵がじつにすべすべ して魅力的だったのが今でも思い出される。 (H.18.10.7記) |