俳句


(二十八)


輝ける日でありたしと髪洗ふ

毎日同じことの繰り返しの日々。
今日は何か一つやり遂げてみよう。なにをしようか。


賽銭を集める子等の祭足袋

夏祭り!各地区で神輿だの山車だのが賑やかに出る。
うちの自治会には、子供神輿しかない。山車も子供が
主だ。お賽銭の箱を二・三人の子供達が持って、各家々
を廻る。法被に祭足袋姿の子供たちは実に可愛い。
思わずお賽銭も弾んでしまうのだ。




梅雨晴間陽気な声の訪ひ来る

祭りといえば義妹は祭大好き人間だ。
大阪育ちでとても陽気で、彼女が“こんにちは〜”と
玄関を入ってくるだけで、我が家の空気は一変する。


控え目にビール飲みゐる初対面

漏れ聞くところによると、結構な飲み口の人の筈だのに
散々歩いて喉も渇いている筈だのに、ビールを少しずつ
しかお飲みにならないのだ。驚きましたねぇ。
ビールなんて、最初の一飲みを豪快に飲んでこそ美味しい
と思うのに・・・・・。


一籠の青梅も乗せ渡し舟

矢切の渡しで渡し舟に乗った。男は辛いよ の寅さんが
寝転がる荒川の土手だ。たしかあの辺りで青梅を見たよう
な気がしたので、一籠、舟に乗せてみた。


母の日や雨音だけが響きゐて

・・・・・子の無事を祈るばかりの親でいて・・・・・・


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