ふり返れば

(その三)

私には、年子の男子が居ります。昭和34年と35年の誕生です。
この子達が小学生の頃の遊びを思い出して見ました。  なには
ともあれ、冒険、探険ですわね。

まるで子犬のように、ちょっとした隙間に入り込む、塀を乗り越え
る。次男坊は特に好奇心旺盛な子で、しょっちゅう怪我をしては、
私を心配させたものです。

下町でしたから、夕方暗くなるまで子供の喚声が聞こえていました

♪あ〜づき あづき にえたかどうだか たべてみよう〜
まだにえな〜い♪♪

♪か〜ごめ かごめ か〜ごのな〜かのと〜り〜は
いついつで〜や〜る♪♪

辺りが薄暗くなってきた頃・・・“チリン、チリン”と鐘の音がして
良い匂いがしてきます・・・
「あッ おでんやのおじさんだッ!!」
「おかあさ〜ん!お金ちょうだい!おでん買うから〜」

好きなものを串に刺して貰って、子供達は幸せそう。
小さなお得意さんに囲まれて、おじさんも楽しそうでした。
偶には、おかあさんの方も、お鍋を抱えて・・・・。



我が家の子供達は、白粉花が大好き?です。狭い庭?にあった唯一
の花だったからです。真っ赤な花をピョンと抜いて、プーッと吹く
とピーッと音がしたそうです。実を潰すと白い粉が出たんだよなぁ・
と今頃、懐かしそうに話します。

          “おしろいの花だけ覚へ子は育ち”


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