BGM:copyright(C) Music palette
折々の呟き

(六)


【 2003・7・1 】

早いもので、今日から今年も後半に突入だわ。毎年のこと
だけど、無為に過ごした時間に忸怩たる思いだ

明日はまた雨らしいので、今日、いつものクリニックに
行ったのだけど、帰り道、歩道に面したお宅の塀に凭れた
可愛らしい女の児が目に入った。
日傘を拡げるちょっとの間にふっとその児が消えた。
あれっ?  歩道に太い電信柱があり、その脇に花壇が
ある。やや背の高い花があった。あ、居たいた・・・。
「かくれんぼ?」と私は聞いた。“うん”と答えた。
「いくつ?」“チャンチャイ”指を三本出してみせた。

癖っ毛の頭をすこし傾けたあの児は、どこから現れたの
だろう。かくれんぼ?誰と?


【 7・7 】

正真正銘の雨・・・。七夕さんというと決まって雨・・・。
牽牛・織女の年に一度の逢瀬を邪魔する憎っき雨・・・でも
昔聞いたことがあるわ。
二つの星が逢えると、必ず悪い病気が流行る?だって。
酷い事をいうわね。どういう根拠があるのかしら。

子供達が小さいころ、笹を探すのに苦労したわ。貧弱な笹を
花屋さんで買ったのかしらねぇ。忘れちゃった〜。


【 7・20 】

今年は梅雨明けが遅れている。九州ではまた水害のニュース
が聞かれる。熊本の叔母の家が浸水の被害にあったことがあ
る。押入れの中の泥が土壁のようになっていたのを思い出す。

私のホームページも作って一年経った。
随想にも書いたが、これからどういうHPにしていくか、
二年目の構想が未だ出来ていない。
いい加減な私のことだから、結局だらだらと日を送って何も
出来ないかもしれない。

「歳月人を待たず」。頑張らなくっちゃ・・。


【 7・20 夜 】

名古屋場所の千秋楽、大関魁皇が優勝した。
魁皇は腰が悪いのが致命傷だと思う。なんといったって腰は
要だもの。両横綱が居なく、しかも三敗同士の試合というの
もちょっと淋しい話だが。

しかし今日の一番はいい相撲だった。土俵下に滑り落ちた
魁皇が立ち上がれなかったときは吃驚した。頚椎でも痛めた
かと思った。
力を出し切って立ち上がれなかったのだろうか。

あとどれくらい相撲がとれるかしらないけど、
「気は優しくて力持ち」の魁皇を応援している。
ーーーーーおめでとう!魁皇!!ーーーーー


【 7・21 】

すっかり忘れてた!昨日は私の直ぐ下の弟、正章の命日だった
一歳半で生を終えた弟だった。
私達どの兄弟姉妹よりも利発で活発な子だった。

忘れられない想い出がある。
「大変だ!」父が叫んだ。正章が舌を噛んだというのだ。
吃驚して見ると、な〜んだ! マグロの刺身を咥えていた。

母の晩年、母は夢に正章が出てくるとよく言っていた。
髭面で、母の部屋の襖を開けて、安心したようににっこり笑っ
ていたそうだ。

一歳半の幼児も、あの世で大人になるのねぇ。


【 7・30 】

アメリカの空母に命中して多大の被害を与えた一機の特攻機
の破片が戻って来た。

往路の燃料しか積まない特攻機の殆どが海中に突っ込んでいる。

白い絹のマフラーを靡かせて、飛立った若い命。

掌に乗るほどの小さな金属片に、私は心から合掌した。


次へ→


トップへ戻る