変形性頚椎症手術からの生還
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2010年7月 に左の脇下から腕にかけて今までに無い痛みが出始めました。頭を上に向けると
左手の中指、人差し指、親指が異常に痺れました。 こんなことは一度も経験したことはありませんでした。
きっと一時的な痛みと思っていましたが、日増しに痛みの度合いが微妙に増えていきました。
8月になり父が入院し、ある病院に入院しました。たまたま同室になった人が一時期共にバンド活動をした友人でした。(年はずいぶん年配ですが)
その人も同じ症状で入院手術をしていました。
彼の場合はやはり痛みが出て、それをほっといて、最終的に左腕が上がらなくなってしまったそうです。それで慌てて診察を受けたら手術以外に処置なしと言わ
れ、やむなく頚椎の手術を受けたそうです。彼の話を聞いていやな予感がしました。思い当たる節が多く、また自宅にある解剖学、各種の関節などの痛みについての
専門書を紐解いたりして痛みの原因、治療法を探りました。
いろいろ調べていくと、この症状は変形性頚椎症の症状に他ならないと確信しました。
そしてこの症状に対しての対処療法は頚部の牽引以外しかないと思いました。
専門医との相談について
私は当初行きつけの内科、外科の先生に診察をお願いしました。MRI検査をすすめられ、宇都宮の鷲谷整形外科にてMRIの検査を受けました。
結果は視覚的にはそれほど重篤ではなさそうでした。ただ、頚椎の4番と5番の間が狭まっておりました。それらが痛みの遠因にあることはわかりました。
いろいろと悩んで過去に私と同じ症状を経験した宇都宮のT先生に相談したところ、先生は独協医大で手術を受け現在良好であるということや、
また、前述のバンド仲間は氏の担当医にお世話になるべきではとの意見も戴き、私もいろいろと迷いました。
痛みが増していった過程について。
第一症状
私のこの症状の痛みは当初は頚部、から背部、脇下の痛みでした。脇下の僧帽筋の端をつまむと痛みが走りました。
頚部を後ろ側に屈すると手首から先の前述の三本の指が痺れました。
第二症状
これは農作業をしたことが痛みを増大させたかもしれません。お盆過ぎの炎天下の中、田んぼにて雑草抜きをしました。
数日かけて痛みはあったものの我慢してやっていました。しかしながらここでギブアップ。
痛みが背中、二の腕、上腕と首の角度や姿勢によって激痛に変わっていきました。
第三症状
この時は作業に関係なく、どんな場所、どんな姿勢でも痛みがありました。少林寺拳法の稽古に行っても何もできず、
痛みをこらえていました。 ある奉仕団体の例会に行き、いすに座ってどんな姿勢をしても痛くて痛くてどうしようもありませんでした。
専門医の診察
ついに観念して、御殿山病院の種市先生の診察を受けました。レントゲン写真、CTスキャン、MRIまで検査を受けました。
結果、予想通り変形性頚椎症の診断でした。
治療法としては手術以外に無く、私も了解し、手術の日程も決めました。 2010年11月12日。 生涯二度目の手術となるわけでした。
この緊急事態から逃れることのできた魔法の黒帯
私が経営しておりますところの治療室の隣の部屋と縁側の間の鴨居の上に少林寺拳法の黒帯で大きな輪を作り
そこにぶら下げました。(左の写真です)
そこにその帯を頚部の後ろ側(後頭部側)から首にかけて、首を牽引しました。
その方法は痛みが出て間もない頃からやってはいました。
痛みがピークに達したころ、他に手立てが無かった私は、このぶら下げた黒帯に首をかけました。
その時です、グキッと鈍い音と感覚がありました。 忘れもしない8月26日の夕方の出来事でした。
胸椎の2番3番目の癒着が離れた感覚があり、なんとなく楽になった感じがありました。
この日の晩の少林寺拳法の指導においてもとても動きが楽な感じがしてました。
この翌日に御殿山病院に行ったわけですが、このときには痛みは軽減していました。
一週間後別の病院で撮影したMRIの検査結果を持って同病院に行き診察を受けましたが、
結果は手術は中止となりました。今後痛みが出たときはまた検討しようということになりました。
以上の発症からとりあえず治まったこれは奇跡です。 奇跡以外に何もありません。
現在(2010年11月末)の私
今現在人差し指の第一関節付近に若干の痺れは残っていますが、他には何も問題がありません。あの痛みは消えうせ、
腕の痛み、僧帽筋周辺の痛みは一切ありません。もちろん首を上に向けても一切障害はありません。実にありがたい事です。
健康というのは内臓だけの問題でなく、運動系、筋肉系の問題も含めたものであるという認識を改めて認識いたしました。
普通に体が動く事、当たり前に体が動く事のありがたさをしみじみ実感した出来事でした。
2013年8月の今。
症状はほとんど変わりません。人差し指のしびれはそのまんまです。 時々首が一瞬固まる時があります。それも一瞬でこれも気にするほどではありません。