- 1 - 蛍雪の功(けいせつのこう)

 晋(しん)の時代に車胤(しゃいん)という人がいました。

 幼いころからつつしみ深く、まじめに学問をして飽きることもなく、あらゆる文献に目を通して、何にでも広く通じている人物でした。
- 2 - 蛍雪の功(けいせつのこう)

 ところが、家はとても貧しくて灯(あか)りの油をいつでも買えるというわけではありませんでした。
 夏の夜になると練り絹(ねりきぬ)の袋に蛍(ほたる)を数十匹入れて、その明かりで書物を照らし、昼夜を通して勉強しました。

 そうやって勉強したので、のちに高官に出世しましたた。
- 3 - 蛍雪の功(けいせつのこう)

 同じく晋の時代の孫康(そんこう)も家が貧しくて、灯(あか)りの油が買えない生活を送っていました。
 冬の夜には、いつも雪明かりにで書物を照らし、昼夜を通して勉強しました。
- 4 - 蛍雪の功(けいせつのこう)

 若いときから清廉潔白(せいれんけっぱく)で、友だちづきあいも人を選ぶほどでした。

 そうやって勉強したので、のちに高官に出世しました。
- 5 - 蛍雪の功(けいせつのこう)

 以上の話から、一生懸命学問に励むことという意味の「蛍雪の功」が生まれました。





  進む>   最後>> <<最初   <戻る   進む>   最後>> <<最初   <戻る   進む>   最後>> <<最初   <戻る   進む>   最後>> <<最初   <戻る