月の初めに想う


(73)したたか雀

被災地の学校に手製の布バッグが贈られ、どのバッグにも
手紙が入っていた。
テレビで観たので詳しくは覚えていないが、手紙は子供の
字のようだった。

「わ〜〜可愛い!」「うれしい!」「手紙が入ってるよ」
等と賑やかに喜んでいる子供達だったが。
メガネを掛けた一人の少女がインタビューに答えながら口
を隠している。あれ?どうしたんだろう?と何気なく見て
いた私だが・・・。
「私たちの為に一生懸命作ってくれてうれしいです」と
彼女は泣いていたのだった。

小学生だったか中学生だったかはっきりしないが、多分小学生
だったと思う。
子供が感激して泣いている・・・・・。
今度の災害は、人の心の暖かさに触れてこんな子供が泣く程、
心を痛めつける酷いものなのだ。

高給取りの政治屋さん達は高いところから、被害に遭った人々
被災地を見降ろし、自ら手を汚すこともせずピーチクパーチク
囀りあっている。

したたか雀共だ。(H.23.6.4記)


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