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折々の呟き

(十一)


【 2003・12・1 】

とうとう今年も最後の月になってしまった。師走十二月!

十二月は、悲しい月だ。父と母とそして弟がみんなこの月
に旅立っている。
こんなことばかり書くまいと思うのだけど、兄弟の末っ子
の弟のことを思うと涙が溢れる。
急逝だったからかもしれないが、今だに信じられないでいる

早めに三回忌をやったので、兄弟姉妹が集まった。
宝塚から兄夫婦、横浜から妹夫婦が来た。しかし、達者なのは
口だけのようだった。
時の流れは容赦しない。


【 12・ 8 】

≪我が帝國陸海軍は今8日未明、米英両国と戦闘状態に入れり≫

昭和16年12月8日、日本中が武者震いした朝だった。
洗面中だった私の父が“やったーっ”と叫んだ。

大本営発表のちょっと甲高い声を私は忘れることが出来ない。

小学六年生だった。(この話は随想にも書いてみた)


【 12・9 】

イラクに自衛隊派遣が決定した。重装備で。
“飽くまでも復興支援であり、戦争に行くのではない”と、
小泉総理は強調していた。装備は正当防衛の為だとか。
勿論そんなことは分かっている。
しかし、重装備の軍隊が行ったら、反対勢力に狙われて戦闘に
なれば、また罪のないイラク人が巻き添えになるのじゃないか
しら。
比較的平和な町では、自衛隊は来て欲しくないと言う声もある。

陸海空の自衛隊派遣を発表する総理の紅潮した頬を見ていて、
私はふっと60年前を思い出していた・・・・・・。


【 12・16 】

とうとうサダム・フセインが拘束された。ビッグニュースだ。
折りしも時は12月14日、赤穂浪士の討ち入りの日だった。

農家の横の小さい穴の中から引きずり出されたフセイン!
炭小屋の中から引きずり出された上野介!
そしてまた、狭いところから引きずり出された、オゥムの麻原!

上野介は誰もが承知の結末だった。
麻原は来年の二月?に判決が下されるそうだが、ふてぶてしい
あの男のこと、「ハイ、ハイ」と素直に受ける筈が無い。

さて、圧政を30年以上も敷いて尚、国外にも問題を起こして
きたフセインを、誰がどう裁くのか。
勝てば官軍の東京裁判のようなわけにはいかないと思うよ。


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