Happy Birthday…… 今日はあの娘のBirthday!!雫編 |
12月14日 新城沙織編 んふっふ〜ん♪ ん? やっほ! 今日はわ・た・し!の18回目の誕生日なの!! 国民の祝日にも指定されてもいいよね〜!! 国会に早く提出するべきだよね〜、ねっ!! ん? ちっちっち、そんなことを言ってはいけないよ? 誰でも祝日が一日増えたほうが嬉しいでしょ?! ね、ねっ! そう、今日はおめでたい日のはずなの!! そんな良き日に……。 目の前にある、2枚の紙。 まわりには、そんなことを構ってる暇は無いと言ってそうな、必死の形相をした人達がその紙とにらめっこしていて、その紙に勢い良く書き込んでいる人も多い。 ……とほほ〜。 そう、実は再試だったりするのよね。 そんなに遊んでたって訳じゃないんだけど……。 だって祐くんだって一緒に遊んでたのに再試じゃなかったし。 ……。 だって、だってね、12月ぐらいの受験生には、息抜きも必要だと思うのよ!! それにね、受験で忙しいこの時期に、なんで、受験に出そうもない範囲を切りつめた内容をやらなくちゃいけないの!? ……。 すみません、私が悪うございました……とほ。 とにかく、再試はこの一つでいいんだ。 数学……。 ……。 あぁっ!! 微分積分の基礎ならやったっていいけど、応用問題なんて一体なんの役に立つっていうの!? 理系を受ける訳じゃあるまいし、微分方程式なんて使うわけないじゃない!! 数学なんて、小中学校レベルの内容でしか世の中の役に立たないんじゃない!? どうせ学者になる気なんてさらさらないんだから!! ♪微分、積分、いい気分〜。やっててよかった☆(某コンビニ711のCM風に) なぁんて聞いたことが無いわよっ!! ……。 あ〜あ、ありがちよねー、逆ギレしたときの言い訳の仕方。 無駄口叩いてないで、とっととやろっと……。 …………………。 ああ、終わった……、なんとか再々試だけは免れそう……。 「お疲れさま、沙織ちゃん」 えっ!? 「どうだった? 上手くいった?」 「うん、まあ、なんとか……。じゃなくて、再試じゃないのにどうしてここにいるの!?」 「うーーん、試験の前々日に遊びに連れ回しちゃったから、悪いことしちゃったなー、って。せめて待ってようとおもったんだ」 あれ? 私の記憶が確かなら、連れ出したのは私。夜まで連れまわしたのも私なんだけど。 ……変なところで律儀なんだから……。 「よぉしっ!! それじゃ再試脱出記念でどこかへいこっ!!」 「ダメ。今日は図書館」 「えぇ〜っ!?」 「後ちょっとだから、頑張ろうよ」 ……祐くんがいるから、なんとか大学も合格が見えてきた。もう一踏ん張り、だよね。 「……わかったよぉ」 「……でも30分くらいなら。どこかいく?」 「いい。ここまで来て大学ダメになりたくないから」 「うん……じゃあ、頑張ろう」 「そのかわりさ……」 といって祐くんの左腕に右腕を絡める私。 「わわっ!?」 「それじゃ、図書館に行くよっ! がんばろー!! おーっ!!」 あはは……と苦笑いを浮かべる祐くん。 頑張るよ。 そして、一緒の大学に行けたらいいね……。 |