こみっくパーティー!! SS

あの娘の憂鬱 こみパ番外編2000年版



「はいは〜い!! 猪名川由宇です〜」
「……去年と同じ始まりじゃないか……」
「やかましわ! ウチより去年から全然こみパ関係どころかあの娘の憂鬱すら書いてない作者に文句言い!」
「……」
「……こほん。で、一年ぶりやけど、今年も七夕がやってきたな」
「あぁ、将棋とか、脱衣麻雀とかで有名な……」

 ばきぃっ!!

「去年と同じネタで繋いでどないすんねん!」
「あたた……そ、それじゃ……、下駄の別称だっけ?」
「?? 何やの、それ??」
「あ……”セッタ”ってことで……」

 ぼこぉっ!!

「七夕やのに、セタの方で繋いでどないすんねん!!」
「いてて……それじゃ『棚からぼた餅』の……うっ!?」

 にやり

「……最近このハリセンも血ぃ吸っとらんな……で。な〜んて、言おうと、したんや? か、ず、き♪」
「……何でもありません……。で、今年も……」
「当たりまえや! なんせ、この日のために成就するのに金かかりそうなのをためといたんやからな!!」
「……(さすが……なのか?)」



「和樹は何書いた?」
「『前期の試験がすべてパスできますように』」
「去年と同じやんか!?」
「だけどな、この時期、学生はこれが一番の願い事だと思うぞ」
 そう、俺も昔はそれが一番の願いだった。
「……単に大学さぼっとるだけやないか」
 その通りだ、えっへん。
「……。ま、作者はほっといて。由宇はどうなんだ?」
「へっ!? い、いや、その……」
「俺のだけ見ておいて、由宇のを見せない、ってことはないよな?」

 ぼくぅっ!

「お、乙女の秘密は暴くもんやないわっ!!」
「(おとこの秘密は聞きたがるのに……)」
「何かいうたか?」
「な、なにも言ってないぞ」

 どごぉっ!!

「和樹……どんなときも、嘘はいかん。いかんでぇ?」
「(どっちにしても殴られるのね……)」



「んっ、これでええ! ほんなら、かざろか?」
 とりあえず、またベランダのところに飾ることにしようか……。
「………これでいいか?」

 すると由宇は去年と同じようにきわめて真剣な顔で柏手を打つ。

「織姫はん、彦星はん! お願いしますわ!!」
 何を書いたんだ……ええっと……
「『乙女の秘密や☆』」
「……」
「あははっ! ひっかかりよったな、和樹♪」
「……やられた……ん?」
 薄く付けたのりが取れてしまったのか、はらり、と短冊に重ねてあった薄い紙が一枚めくれる。そして……。
「『ウチ以外のこみパヒロインを(危険思想の為削除)』」
「……」
 見てしまったという思いが全身を支配した。
 額を伝う汗が、彼のこれからを暗示するかのようだった。

 ばきいっ!!

「和樹!! 見、見たなああああああああああああああああっ!!」
「ひいいいいいいいいいいいいっ!! す、すまぁぁぁぁぁん!!」

 どがぁっ!! べきぃっ!! ばこおっ!!

 ………で、気がついたらやっぱり8日になっていた。
 昨日のことは自ら記憶を封印させたことは言うまでもない……。


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